 |
| No.9 |
| 「小学館あーとぶっく・ひらめき美術館 第1館〜3館」(小学館) 結城 昌子 |
 |
 |
 |
 |
親というのは欲深なもんで、子どもが生まれた瞬間こそ、
「生まれてきてくれてありがとう!それだけで何にも望まない!」
なんて思うのに、子どもが成長すればするほど要求することも多くなっていきます。私もふくめてね。反省。
運動神経は、これはもう持って生まれたものだからあきらめもつきます。
でも、芸術的才能は?
これはもしかしたら何とかなるんじゃないかと思ってる^^;。
自分はクラッシックなんて聞きもしないのに、音楽とは無縁の生活をしてるのに、我が子には『絶対音感』を身につけてほしい、なんて思う親。
同時に、自分は絵なんてまるっきり興味もないくせに、我が子には未来のアーティストを目指してもらいたいとばかりにやっきになる親。
センスのかけらもない親に、「もっとていねいに描けないの?」とか、「きれいに色を塗りなさい」なんて言われる子どもの方こそ大迷惑。
そんなことよりは、ともかく子どもといっしょにアートを楽しんでもらいたい。
アートを楽しむといったって、何も美術館へ行くことばかりではありません。
身近なものに感動する心こそ、アートの第一歩ですからね。
まずは、子どもの描いた絵を思いっきり楽しむことから始めてみませんか?
結城昌子さんの『ひらめき美術館』は、親子でアートを楽しむきっかけにぴったりな絵本。
古今東西の有名な絵画を紹介しつつ、けっして難しい話はしていません。
そうか〜、こういう見かたをすれば、子どもだって絵画を楽しめる。
(もしかして、絵画を見るのは難しいと思ってたおとなも)
そんな新しい発想にあふれています。
たとえば、同じようなポーズの女性を描きながら、まったく違う線や形で表現したピカソのふたつの絵。それを紹介しながら、「どっちが好み?」なんて聞いている。
ピカソの絵を楽しんで見たあとは、「きみもピカソ気分になって絵を描いてみよう!」なんて、子どもたちを誘ってくれます。
絵本の中で、実際にピカソ気分になって描いた子どもたちの絵も紹介されていますよ。
結城さんのあーとぶっくは、これ以外にも「ゴッホの絵本・うずまきぐるぐる」や「ルソーの絵本・夢の宝さがし」などなど、楽しい絵本がたくさん出ています。
子どもといっしょにアーティストの絵を見ていると、子どもの鋭い感性にはっとなることがあります。
おとなはピカソやミロを理解しようとしますが、子どもは感覚で受け入れますからね。
(逆に言えば、そこがまたピカソやミロのすごいところですが)
親子で見ているうちに、今まで知らなかった新しい我が子の一面も発見できるかもしれません。
子どもといっしょにアートに親しめる、おもしろくってステキな絵本です。
|
 |
 |
 |
 |
|
|